目次
はじめに|「通信不能」を前提に備える時代へ
災害発生時、最初に失われるのは「通信」です。
一般の携帯回線は地上の基地局に依存するため、停電や断線によって即座に途絶します。
一方、衛星通信は宇宙を経由して通信を行うため、地上インフラの影響を受けません。
この「通信途絶リスクの分離」こそ、BCP(事業継続計画)対策の第一歩です。
通信が止まる瞬間と、衛星通信の強み
地震、台風、停電、通信障害。
どれも“想定外”ではなくなった今、通信の途絶=情報の断絶を意味します。
緊急時にスマートフォンやインターネットが使えなくなったとしても、
「通信を止めない手段」として注目されているのが衛星電話です。
地上の基地局に依存せず、人工衛星を経由して通話する仕組みのため、
全国どこにいても安定した通信を確保できます。
今やBCP(事業継続計画)や防災対策に欠かせないツールとなっています。
衛星電話の特徴と選ばれる理由
| 比較項目 | 衛星電話 | 一般の携帯電話 |
| 通信経路 | 宇宙の通信衛星を経由 | 地上の基地局を経由 |
| 通信可能エリア | 地球全域(機種による) | 各キャリアのサービスエリア内のみ |
| 通話安定性 | 災害時も通話可能 | 停電・断線で利用不能 |
| 主な用途 | 災害対策・海上通信・山岳・医療機関 | 一般利用 |
| 初期費用 | 数万円〜 | 安価だが依存度高い |
代表的な2機種
- Iridium 9555:地球全域をカバー。携帯性が高く、山岳・海上・医療現場に最適。
- Inmarsat IsatPhone2:安定した通話品質で、自治体・企業拠点のBCP対策に人気。
どちらも災害時通信で高い実績を持ち、利用環境に応じて最適な機種を選ぶことが重要です。
事例①|自治体防災拠点での通信確保
●状況
大規模地震によって固定回線と携帯通信が停止。
避難所や本庁舎間の連絡が途絶した。
●活用方法
各避難所に Inmarsat IsatPhone2 を配備し、
市役所防災本部と避難所間の通話・情報共有を確保。
●効果
- 指揮命令系統を維持し、混乱を最小限に抑制
- 避難者数・物資状況を即時報告
- BCP(事業継続計画)の有効性を実証
事例②|離島漁業での緊急通報
●状況
沖合で漁船がエンジントラブル。携帯通信は圏外。
港湾局や海上保安庁への連絡が取れず危険な状態に。
●活用方法
船上に搭載していた Iridium 9555 で直接通報。
海上保安庁が即応し、救助までの時間を大幅短縮。
●効果
- 救助要請を迅速化し、二次被害を防止
- 漁業組合全体での導入検討へ発展
事例③|山岳救助活動での現場通信
●状況
登山中の遭難者を発見したが、携帯圏外。
本部と救助隊の連絡が途絶えた。
●活用方法
救助隊が持参した Iridium 9555 で座標を本部へ通報。
ヘリ要請を迅速化し、救助活動を円滑化。
●効果
- 救助時間を短縮し、生存率を向上
- 捜索隊の安全確保にも寄与
事例④|建設現場・ダム工事での安全連絡
●状況
山間部の現場では電波が不安定で、緊急通話が困難。
●活用方法
現場監督が IsatPhone2 を常備し、
資材遅延や事故報告を即時連絡。
●効果
- 工期遅延リスクを回避
- 安全管理体制を強化
- 通信インフラに依存しない運用体制を構築
事例⑤|国際NGOによる被災地支援活動
●状況
海外被災地で通信インフラが崩壊。
救援チームが本部と連絡不能に。
●活用方法
Iridium 9555 を現場チームへ配備。
各国の支援部隊と連携し、物資搬送を調整。
●効果
- チーム間の情報共有を維持
- 国境を越えた支援活動を効率化
事例⑥|医療機関での緊急通信・BCP対策
●状況
地震や停電により通信が途絶。
災害拠点病院では、搬送先や医薬品供給の調整が不可能に。
●活用方法
防災センターや救急部に Iridium9555 を常駐させる。
院内・自治体・電力会社との通信を確保し、
本部では IsatPhone2 を固定回線代替として運用。
●効果
- 通信断下でも保健所・自治体と情報共有
- 医薬品・燃料・搬送情報をリアルタイム報告
- 医療BCP評価を向上させ、訓練にも活用
「実際の災害ではまだ使用場面はありませんが、
“いざという時に確実につながる”という安心感があります。
訓練でも通信テストを行い、導入して本当に良かったと感じています。」
― 災害拠点病院 管理部
医療現場での導入ポイント
| 機種 | 特徴 | 医療現場での用途 |
| Iridium9555 | 地球全域カバー、携行性◎、低遅延 | 救急部・訪問看護・現場用 |
| IsatPhone2 | 広域カバー、安定通話、低コスト | 指揮本部・防災拠点・固定通信向け |
➡ 現場には Iridium、拠点には Inmarsat の併用が最も実用的。
弊社によせられる実際の声
導入をご検討中のお客様から多く寄せられるのが、
「どんなきっかけで導入されたのか?」という質問です。
ここでは、実際に導入いただいた法人・自治体・個人のリアルな声をご紹介します。
(※個人情報保護のため一部要約・匿名化しています)
🏥 災害拠点病院
導入のきっかけ: 能登半島地震を受けて通信断時の指揮維持を目的に導入。
「実際の災害ではまだ使う場面はありませんが、
“いざという時に確実につながる”という安心感があります。
訓練でも通信テストを行い、導入して本当に良かったと感じています。」
導入機種: Iridium9555
用途: 防災センター・救急外来・BCP対策
🌊 漁業組合
導入のきっかけ: 過去に沖合で連絡が途絶えたトラブルを経験し、安全対策強化を決定。
「電波が届かない海上でも確実に連絡が取れ、漁師たちも安心して操業できるようになりました。
組合全体での一括導入も検討中です。」
導入機種: Iridium9555
用途: 沖合通信・緊急通報・安全連絡
🏗 建設会社
導入のきっかけ: 山間部の現場で事故報告が遅れた経験から通信手段を見直し。
「現場監督と本社間の連絡がスムーズになり、
安全管理や工程調整の精度が格段に上がりました。」
導入機種: IsatPhone2
用途: 山間部工事現場の緊急連絡・進捗報告
🏛 自治体防災担当(西日本・自治体)
導入のきっかけ: 防災対策強化のため。
「近年は大雨や地震により避難指示が発令されるケースもあり、
通信手段の確保が重要だと感じて導入しました。
実際の災害で使用する場面はまだありませんが、
“いざという時につながる”という安心感があります。
訓練でも安定して通話でき、導入して良かったと感じています。」
導入機種: IsatPhone2
用途: 災害時の避難所連絡・災害対策本部通信
⛰ 個人ユーザー(ソロキャンパー)
導入のきっかけ: 登山中にスマホが圏外になり、不安を感じた経験から購入。
「家族と連絡できるだけで、行動時の安心感がまったく違います。
災害時にも使える“命の保険”として常備しています。」
導入機種: Iridium9555
用途: 登山・キャンプ・災害時通信
💬 Business Design Labより
「私たちは Inmarsat・Iridium 両方の一次代理店 として、
お客様の現場環境に最適な通信プランを提案しています。
“どんな状況でもつながる”という安心を、確実にお届けします。」
BCP通信体制を構築する際は、複線化が最も重要です。
携帯・ネット回線(一次)に加え、無線・IP電話(二次)、
そして衛星通信(三次)を備えることで、
災害時にも“止まらない通信網”を実現します。
衛星電話はまさに、最後の通信手段=最上位レイヤーです。
まとめ|通信を止めないことが、命をつなぐこと
災害や停電のとき、スマホもネットも止まってしまう。
そんなときこそ、衛星通信が“現場を守る最後のライン”になります。
Business Design Labでは、
- Iridium9555(携行型・全域カバー)
- IsatPhone2(拠点型・高安定モデル)
を中心に、レンタル・販売・導入コンサルティングを提供中です。
導入は思っているよりもシンプルです。
ご相談から最短3営業日で利用開始可能。
通信設定から運用マニュアルまで、ワンストップでサポートします。
あなたの現場にも、“通信が途絶えない安心”を。
機種選定・設置・運用まで、すべてサポートいたします。
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