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登山に衛星電話が必要な理由を詳しく解説
「山ガール」という言葉が流行語大賞の候補に上がったり、「山の日」が制定されたりと人気の絶えない登山。
新型コロナウイルスが流行した間は、登山人口は減少傾向にあったが、落ち着くとともに再燃。
それに伴い、平成30年から令和2年までの間は、発生件数、遭難者数とも減少傾向であったが、昨年から増加に転じ、今年も増加した。
- 唐松尾山遭難奥秩父に位置する標高2109mの唐松尾山で、単独登山者が下山途中に道迷いを起こし、3日間山中をさまよった事例。方向がおかしいと感じたにもかかわらず、進み続けて逆方向に進んでしまい、最終的には救助要請で助かった。
- 熊倉山遭難秩父の熊倉山で、72歳の男性が単独で日帰り登山に行き行方不明になり、半年後に遺体となって発見された事例。ハイキング気分の軽装で、入山・下山ルートや目的地を家族に伝えずに出かけたことが原因で、捜索が困難になった。
- 常念岳遭難北アルプスの名峰2500m級の山々を縦走中、常念岳を超えた稜線で突然の強風と吹雪に見舞われた事例。視界がきかず方向を失い、恐怖から判断力を失って谷方向に下ることを決断し、凍傷が悪化するなどして最終的には救助された。
- 愛知大学山岳部薬師岳遭難冬の北アルプスの薬師岳に登山した愛知大学山岳部13名が、猛吹雪の中でルートを見失い全員亡くなった事例。地図やコンパス、衛星電話などを所有している者が誰もいなかったことが原因だった。
山の奥では、通常の携帯電話の電波が届かないことが多く、特に谷では一切電波が通じません。
このため、登山中の緊急時に連絡が取れないリスクがあり、登山において衛星電話は非常に重要な役割を果たします。
衛星電話は、地上の通信網に依存せず、衛星を利用して通信を行うため、山の奥でも通信が可能です。
これにより、遭難や怪我などの緊急事態が発生した際、迅速に救助要請ができ、登山者の安全を確保できます。
また、登山中の天候やルート変更など、情報共有が重要な場面でも役立ちます。
登山の専門家である国際山岳ガイドの近藤謙司さんも、衛星電話は登山を安全に楽しむためには重要だと指摘し、他の登山者やガイドと連絡を取り合うためにも役立つと述べています。
一方、登山業界の情報サイトであるクリエイティブ山岳ガイドの記事でも、登山での衛星電話の必要性について、登山ルートや天候などによっては通信が不可能な場合もあるため、衛星電話を持っていくことで安全に登山することができるとしています。
衛星電話は登山の安全性を高めるための重要なツールですが、適切な使用と十分な準備が必要です。
携帯電話が通じない場所での登山を計画する際は、衛星電話の利用することを強くお勧めしています。
衛星電話についてよくわからない場合は相談してみることが大切
・衛星電話や無線機の違いや仕組み、必要性を知りたい。
・衛星電話のメーカー、機種などについて知りたい。
・災害時の通信の重要性を具体的に知りたい。
など、どんな些細なことでもお気軽にご相談ください。